LAK 2015 速報 (一ヶ月ぐらい経ちましたけど)

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LAK 2015 速報 (一ヶ月ぐらい経ちましたけど)
LAK 2015 速報 (一ヶ月ぐらい経ちましたけど)
The 5th International LAK
(Learning Analytics & Knowledge)
Conferenceが2015年3月16-20日
にニューヨークで開催されました。初
めて参加しましたが、その内容を簡
単に報告したいと思います。
注意
私自身LAKについて勉強始めたばかりで、
その現状を把握するつもりで、今回初めて
LAKに参加しました。そのため個人的なも
とめ/メモの意味が強く、必ずしも内容を保
証するものではありません。
太田 剛 Go Ota, 2015/04/14
放送大学大学院 修士課程 gohome@v006.vaio.ne.jp
©Go Ota, 2015
1
補足情報:
って何
補足情報 LAKって何
LA (Learning Analytics)の意味は
の意味は
日本教育工学会第29回全国大会 : 2013
課題研究「K-03 教育・学習支援システムにおけるLearning Analytics的アプローチ」の説明より
近年,eラーニングやeポートフォリオなどの教育・学習支援システムの長期的な運用により,大
学や企業等において,学習者の様々な学習履歴ログデータがサーバ上に蓄積され,その活用が
期待されるようになった.これらの膨大な学習ログデータや,学習に関連するあらゆるエビデンス
を記録したビッグデータを分析して,学習者の学習成果や成長の評価だけでなく,学習方法の改
善,将来的な能力の予測,隠された問題点の発見などを行う,Learning Analytics(LA)的なアプ
ローチが重要になりつつある.海外に目を向ければ,2011年からLAに関する学会
SOLAR(Society for LA Research)が創設され,国際会議LAK (LA and Knowledge)も開催され
るなど急ピッチで進展している.このような状況の中,本課題研究では,LMS/CMSなどの教育・
学習・評価支援システムの運用における学習記録データの利活用の事例,ユビキタス・モバイル
技術やライフログ技術などを用いた新しい学習活動データの記録方法,社会ネットワーク分析や
データマイニングなどの分析手法や視覚化手法等の提案,そして,それら分析結果に基づく具体
的な教育・学習・評価支援手法の実践報告など,LAに関連する研究発表を幅広く募集する
教育分野では40年以上前のCAI (Computer Assisted
Instruction)の時代から学習履歴の活用を試みていましたが、当時
のコンピュータの能力だと十分な分析はできませんでした、最近ICT
の分野でビッグデータや機械学習が話題になってきていますが、こ
れらの技術を教育分野で活用したものがLAと言えるかもしれません。
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2
補足情報:
とEDM (Educational Data Mining)
補足情報 LAKと
LAK
EDM
国際学会
研究とシステムの方向性
Society for Learning
Analytics Research
(SoLAR)
教師と生徒の判断を重視、全体
的な学習環境・状況の分析し学
習を支援するシステムを目指す。
Educational Data
Mining Society
主に学習過程・方略に注目、こ
れらのデータ分析と、個人ごと
の学習を支援するシステムを目
指す。
LAKに似た言葉にEDMがあります。どちらも
ビックデータ分析や機械学習など類似した手
法を使いますが、学会の発表など重複すると
ころもありますが、その根本的な目的や目指
すものが、微妙に違っているようです。
ダッシュボード(学習状態・
指導情報・学習方法の提
示)
ITS (Intelligent
Tutoring System)/
個別適応学習システム
参考:
・George Siemens, Ryan S J.d. Baker: Learning Analytics and Educational Data
Mining: Towards Communication and Collaboration
・How Can Educational Data Mining and Learning Analytics Improve and
Personalize Education?
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3
補足情報:
とEDMが提供する学習支援環境
が提供する学習支援環境/システムのイメージ
補足情報 LAKと
が提供する学習支援環境 システムのイメージ
協働学習の各学習
者の役割表示
協働学習中のメッ
セージの分析
メッセージを元に
協働学習進捗表示
オンライン学習の
脱落者予想とその
対応方法の提示
科目選択・
進路情報提供
協働学習時の指導
情報の提示
学習状態・理解度
の情報提示
落第学生の検出と
指導方法の提示
学習指導方法の
提示
プログラムミングの
学習支援システム
作文学習の
支援システム
学習教材の
改訂情報の提示
個別適応型の
学習システム
オンライン学習
の学習状況
学習計画・
学習方法の提示
学習経過・
成績の提供
個々の学習
場面での指示
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4
補足情報:
システムのコンセプトモデル
補足情報 LAKシステムのコンセプトモデル
図1.Integrated learning analytics
system
図2 The Components and Data Flow Through
a Typical Adaptive Learning System
この分野では、有名かもしれない? LAK/EDM
の実装システムのコンセプトモデルです。
図引用:
1. G. Siemens, D. Gasevic, C. Haythornthwaite, S. Dawson, S. B. Shum, R. Ferguson, E. Duval, K.
Verbert, and R. S. J. D. Baker. Open Learning Analytics: an integrated & modularized platform. 2011
2. Adams B.: Enhancing Teaching and Learning Through Educational Data Mining andLearning
Analytics: An Issue Brief,2012
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5
補足情報:
システムのコンセプトモデル作ってみました。
補足情報 LAKシステムのコンセプトモデル作ってみました。
標準教材構造
デーベース
学習支援システム
(ダッシュボード)
問題
データベース
補助教材
データベース
LMS/
PLE
協働学習
活動
協働学習用
ツール
個別学習
活動
SNS/
ブラウザ
デジタル
教科書
学習活動
情報
学習者
基本情報
個別適応化
エンジン
教材変更/
改良情報
学習履歴
情報
学習履歴分析
エンジン
校務支援
システム
学習者
プロファイル
標準試験
結果
指導介入
エンジン
指導支援システム
(ダッシュボード)
小テスト
結果
指導情報
学習成果物
評価
日本の学校をイメージし
て、コンセプトモデルを
太田が作ってみました。
定期試験
結果
学習活動
評価
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6
http://lak15.solaresearch.org/
The theme for this year's conference, Scaling Up: Big Data to Big Impact, reflects the
success of our growing community of researchers, practitioners, and learners in
leveraging the power of "big data" to create substantial impact within higher education
and learning at increasingly larger scale.
LAK国際会議の歴史
国際会議の歴史
Participants
Avenue
LAK11
215
Banff Centre, Alberta (Canada)
LAK12
606
British Columbia, Vancouver
(Canada)
LAK13
280
Leuven, Leuven (Belgium)
LAK14
362
Indianapolis, Indiana (USA)
LAK15
465
Marist College, New York (USA)
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オープニングセッションで説明
がありましたが、去年と比べ
て”At Risk”が減って”Topic &
Discourse Analysis”的な発表
が増えているそうです。
7
LAK 2015の発表セッション
の発表セッション
1A: MOOCs – Assessments,Connections and
Demographics
1B: Student Engagement and Behaviour
1C: Indicators and Tools for Awareness
2A: Institutional Perspectives
2B: Students At Risk
2C: Practice Across Boundaries
3A: Predicting Achievement
3B: MOOCs – Discussion Forums
3C: Student Performance
4A: Off-Task Behaviour/Bayesian Knowledge
Tracing
4B: Writing and Discourse Analysis
4C: Learning Analytics Tools & Frameworks
5A: Learning Strategies and Tools
5B: Text & Discourse Analysis
5C: Theoretical Foundations &
Frameworks for LA
6A: Alternative Methods of Improving
Learning
6B: Interventions and Remediation
6C: Analyses with LMS Data
6A: Alternative Methods of Improving
Learning
6B: Interventions and Remediation
6C: Analyses with LMS Data
発表全体としては理論検証や学習過程や学習時の
ネットワークの分析,プロトシステムの構築検証レベル
で、Technology Showcaseでは実用・運用段階ま
システムが紹介されました。
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LAKのための基礎技術か
のための基礎技術か Tutorial and Workshop program
•Topic Modeling for Learning Analytics Researchers
•Hands-on with Bayesian Knowledge Tracing: Assessment and
Hypothesis Testing in Digital-Ed
•VISLA15: VISual Approaches to Learning Analytics
•It's About Time: 4th International Workshop on Temporal Analyses
of Learning Data
•The 2nd International Workshop on Open Badges in Education –
From Learning Evidence to Learning Analytics
日本国内でもテキストマイニングや機械学習の入
門書が最近刊行されています。従来の統計技法を
ベースにして、ナイーブベイズ識別やベイズネット
ワーク、N-gramのテキスト分析などが基本的な技
法として抑えておくところみたです。
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スポンサー/参加者の
システム (Technology Showcase)
スポンサー 参加者のLAKシステム
参加者の
Analyzing At-Risk Students at
the Open University
Adaptive Courseware and learning dashboard
ReaderBench
Integrated Tool Supporting both
Individual and Collaborative Learning
Lighthouse is an early alert retention product
WatsonAnalytics
OPEN APEREO LEARNING
ANALYTICS PLATFORM
Blackboard Analytics
Open and scalable architecture for the
Learning Analytics.
Common data definitions, predictive
analytics and intervention inventories
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発表内容(フルペーパ・ショートペーパー
発表内容 フルペーパ・ショートペーパー)の概要
フルペーパ・ショートペーパー の概要
LAK 2015では約60のフ
ル/ショートペーパーの発
表がありました。次のス
ライドから、それら論文の
概要をみていきましょう。
(ポスターセッション除く)
注意:
注意
以降の内容は、太田がかなり大雑把に論文を見た
内容でまとめていますので、詳細の信頼性は保証
しません。あくまで、LAK2015の雰囲気を理解する
手助けとしてください。
各論文のAbstractは、大会プログラムの中で見るこ
とができます。
http://lak15.solaresearch.org/documents/43
374/0/LAK15+Final+Program+Guide+%28P
rint%29/2e50a6d7-bbdb-4b93-970b7b61290ff193
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1st Author の所属大学/組織
の所属大学 組織
発表件数
Open University
7
North Carolina State University
4
Arizona State University
3
Simon Fraser University
3
University of Michigan
3
University of Sydney
3
Worcester Polytechnic Institute
3
Educational Testing Service
2
Queensland University of Technology
2
さすが、唯一国名がつかないOU, Online
学習でのLAKシステムの大規模本格運用
も始まるみたいです。
Keynote: Professor Belinda Tynan
Keynote: Dr. Danielle S. McNamara
wPalやiStartなどのITS/Textで強いみたい。
カナダの若手ホープ? MOOCs環境での
Topic Analysis。多国籍協力の研究
Keynote: Dr. Charles R. Severance
オーストラリア勢も多数参加
当然ASSISTmentをベースにした研究
University of California
2
University of Melbourne
2
Concord Consortiumが研究母体か?
ヨーロッパ勢はLACE EUのLAK活動紹介
の合同発表を含め、各国の大学の発表有
日本からは、東京大学と九州大学が発表
(プラス 静岡大学がポスター発表) 。
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LAKの元になる学習環境
の元になる学習環境/
の元になる学習環境 データセット
LAKは、まず初めに何らか
の学習履歴データや学習
行動データがないと始まり
ません。各発表での学習環
境やデータセットの頻度で
タグクラウド作ってみました。
タグクラウド 学習環境とデータセット
補足
MOOCsを研究の学習環境として使用したいたものが多かったようです。
但し、実際に使用するデータセットはMOOCs自体へのアクセス記録、
学習結果としての成績、フォーラムのやりとりなど多岐に渡っています。
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とりあえず発表内容(Abstract)をトピック分析してみた
をトピック分析してみた
とりあえず発表内容
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
・・
トピックに含まれるキーワード
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issu, must, social, disrupt, econom, relev, consid, lack, critic, media
credit, particip, report, data, select, profession, initi, central, council, adult
・・・・・・・・
はじめて、発表論文のAbstractを入力として、ざくっとトピック分析して
みました。前処理無/パラメータチューニング無という状況で今後、対
応文書など見ながら改良が必要なのが判ったことが有益でした。
補足: 1つのAbstractには複数のトピックを含みます。
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開催中のTwitterの話題の変化
の話題の変化
開催中の
“Twitter Archeology” of Learning Analytics and Knowledge Conferences (Bodong Chen)
の発表では、過去のLAK会議のTwitterの分析の発表がありました。
引用
:http://meefen.github.io/public/files/Chen_LAK15_Twitter_Archeology.pdf#search=‘%E2%80%9
CTwitter+Archeology%E2%80%9D+of+Learning+Analytics+and+Knowledge+Conferences‘
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来年のLAK
来年の
2016年のLAK conferenceは
NHKの朝ドラ「マッサン」でも出
てきたスコットランドです。
スモークサーモンとハギスをつ
まみに本場モルトウィスキーを
楽しみましょう。
http://lak16.solaresearch.org
黒板を越えて Returns
http://www.beyondbb.jp/
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